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ブラインシュリンプエッグの殻取り方法

この方法はブライシュリンプエッグの殻を界面活性剤で溶解(漂白)し、漂白後ブラインシュリンプを通常と同じように孵化させ、約24時間後は殆どの卵が孵化しています。そのため今までのように殻と幼生を分離させる必要がありません。このとき孵化していない卵も稚魚に与えることができます。栄養価的には孵化していないもの方が高いようです。
この方法でのメリットとして従来どうしても殻が水槽に溜り水質悪化の原因でもあり、ましては孵化率の悪い卵では水槽に混入する量も増えますし、分離する時間もかかり悩みは尽きませんでした。この方法で近年高価なブラインシュリンプを無駄なく使い切ることができ、まさに画期的な方法ですので、是非試して見てください

用意する物は300cc計量ビーカー、ブライシュリンプ濾器とエアーポンプ、エアーストーン、タイマー、漂白剤(ハイター、ブリーチ)を用意してください。漂白剤はいろんな種類が市販されていますが、衣料用のハイター(ブリーチ)が安価で経済的です。またキッチンハイターなどは活面活性剤が入っているため泡が立ちあふれます。購入の際は活面活性剤が混入していないものを選んでください。(但しエアーレイションで攪拌しない場合はキッチンハイターでも可能)

① 計量ビーカーに水150ccを入れます。水温は20~24度します。冬場はお湯などを入れて調整します。水温は19度以下では溶解されず殻が残ってしまい、孵化後殻が残ります。また逆に28度以上あると漂白が過剰になり卵黄まで破壊されて孵化しなくなります。

② 漂白剤をビーカーに50cc入れます。水と合わせて200ccします。この時いいかげんに入れますと、漂白ができなくなったり、過剰に漂白されてしまうので計量は正確に行います。

③ ブラインシュリンプをビーカーに入れます。(使用する量)適量は小さじ1~5杯です。エアーポンプに小さなエアーストーンを付けてエアーレイションをし、撹拌を12分行います。漂白時間は正確に行いませんと漂白されなかったり、過剰に漂白されてしまいますので注意してください

④ エアーレイションしブラインシュリンプを攪拌しながら漂白します。次第に卵が浮き上がってきますのでスポイトなどで洗い落として下さい。注意 ガス発生しますので充分な喚起を行って下さい。

約12分経過後、ブラインシュリンプの殻は漂白され、卵はオレンジ色に変化しています。攪拌を止めてしばらくすると、従来の孵化のように卵は全て底に沈み水はオレンジ色になります。
水温も反応熱で約3度ほど上昇しますから、漂白終了時に30度以上になってしまうと孵化率が低下します。

⑤漂白済みのブラインシュリンプを濾器で濾します。画像の濾器はスドー社の「メッシュカップ」と言う商品で800円で販売しています。コーヒー用のペーパーフィルターでも代用できます

漂白されたブラインシュリンプを水道水で洗浄し、漂白剤を洗い落とします。洗浄後のブラインシュリンプの臭いをかぐと漂白剤の臭いはありません。臭いがあるようであれば再度洗浄してください

⑥ 泡も無くなりこれで完了です。これを孵化器に入れ通常通り孵化させます。漂白したブラインシュリンプを孵化させずこのまま養魚に与えてもかまいません。むしろ孵化したブラインシュリンプより栄養価は高いので生きたブラインシュリンプを食べ、生長と共に人口飼料に移行するタイミングで離乳食感覚で与えると効果的です
 

ブラインシュリンプを孵化させる容器はブラインシュリンプ小さじ1杯で1リットルが理想です。塩は25~30%(25~30

g/リットル)です。塩分濃度はブライシュリンプの原産地や採取場所で変わります。少しづつ量を調整してください。

塩分濃度が低いと孵化率が悪くなります。

⑦ 孵化器ブラインシュリンプは20時間位から孵化し始めます。ですから孵化時間を48時間を超えると徐々に死滅するものが増えますので孵化時間は24~36時間位までにし、エアーも従来より強めの方が良いと思います。エアーレイションが弱いと、底に沈んだまま死滅しますから、常に卵や孵化した幼生が撹拌されている状態を維持します。
塩分濃度が低いと最初に孵化したブラインシュリンプが死滅するので、容器の水は濁ります。塩分濃度は多少高めが良いと思います。(あまり高いとまったく孵化しません)

⑧ 全く殻が無いので今までのように分離する必要がありません。漂白するまでに時間はかかりますが、ブラインシュリンプが一粒とて無駄になりません。後は塩水と孵化したブラインシュリンプを濾して与えるだけです。

この方法でグッピーやコリドラス、カクレクマノミなどの稚魚にブラインシュリンプを与えいますが、2000年頃から継続し、このブラインシュリンプの影響で奇形や虚弱な魚体はありません。しかしながら食用魚の使用は人体に及ぼす影響が分かりませんので、ご使用はしないでください。

**参考** エアーレイションで攪拌し漂白する方法でも十分ですが、エアーポンプがない場合は割りばしなどて掻き混ぜるのでも同じ効果が得られます。容器の側面に卵が吹き上がってしまい、何度もスポイトなどで洗い落とす作業などが、少し面倒な方は理化学機器のマグネットスターラー(攪拌器)がお勧めです。価格は1万円程度で購入できます

泡などほとんど立たず、ムラなく漂白ができます。処理中見ていなくてもできるので効率的です。(画像では水温計を表示しいますが実際はなくてもできます)

 

撹拌速度は遅すぎると完全に漂白されません。逆に速すぎると周りにブラインシュリンプと溶液が飛散し、溶解が進み過ぎます。南海か行って適正値をだしてください

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