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 強健なグッピーの作出方法

この方法はグッピーを長く飼育したことがある方なら一度は経験したことのある「グッピーエイズ」を撲滅する為に、8年に渡る実験を繰り返し考案致しました。

 

当方で2年以上(三代目以上)飼育した系統であれば、殆ど発症することはありません。また最悪発症しても初期の段階であれば、テトラバイタル投入し、餌や水換えをしなければ1~2日で回復します。

 

この方法のポイントは人間も子供の段階で病気に対する抗体を作ることができます。しかし大人になると抗体はできにくくなります。グッピーも同様で生まれた段階で行うことが有効に作用します。

 

ただし、実績の中でF1(一代目)でこの処置をしたからと言って、完璧な抗体ができ発症しないという訳ではありまあせん。同系統を何代か続けることで確立するようです。(注意、親サイズは絶対しないで下さい、殆どだめになります)

出産が完了したら1.4リットルのプラケースに出産した飼育水を約1リットル取り、生まれて間もない稚魚をすべてプラケースに回収します。

プラケースに収容する稚魚は約50匹程度に留め、それ以上、稚魚が入り場合は別のプラケースを用意してください

プラケースに80匹以上収容すると、抗体の効果は同じように得ることができますが、餌と汚れの関係で稚魚全体に餌が行き渡らないく結果的に生長にバラツキが生じます。

すべての稚魚が回収できたら、人工海水の元を大さじ一杯入れます。この時攪拌することはなく次の日には溶解しています。プラケースにはフィルターやエアーレイションなどは一切不要で10日間、この中で飼育します。10日間かなり飼育水は汚れ悪臭がしますが、絶対交換しないで下さい。交換して飼育水を綺麗にしてしまうと抗体の効果が得られません。

常温で放置してプラケースの水温が23℃を下回るようであれば、ヒーターを挿入し25~26℃にしてください

ここでは、人口海水を使用していますが、一般的な塩でもできますが、餌として与えるブラインシュリンプが人口海水では

長時間生存していますが、ただの塩ではブラインシュリンプが長生きできません

稚魚に与える餌はブラインシュリンプがのみを10日間与えます。1週間を過ぎた頃から人口飼料を潰した物を与えてもいいでしょう。最初から人口飼料のみでは効果が得られません。最初のブラインシュリンプは孵化したもの与えますが、途中から冷凍のブラインシュリンプでも良いです

10日を過ぎたら稚魚を通常の水槽に戻します。この時のプラケースの飼育水は稚魚の糞やブラインシュリンプの死骸なので、相当汚れています。粗目のネットを使い汚れた飼育水は入れないようにします

この飼育方法では10日間プラケースで管理しますが、50匹以下であれば1カ月でも生存は可能です。しかし急激な水質悪化で食欲は低下するので、生長は止まります。長く行ったから更に強くなるわけではありません。適正時期に水槽に戻した方が標準的なサイズに生長します。

稚魚だけを回収し飼育水槽に移動します。この時に水合わせなどはしなくてもかまいませんが、元々弱い個体は死でしまうことがあります。私の考えではこのくらいのダメージに、耐えることができない個体は淘汰していき、虚弱な個体は残さないようにしています。その後は1週間に一度95%水換えをします。親サイズで95%も水換えしたら耐えられない個体もあると思いますが、稚魚は殆ど問題ありません。
当店でブリーディングしたグッピーはこうような処理をして丈夫なグッピーの作出に心掛けています。最初にも触れましたが、万が一発症したら、テトラバイタルを規定量投入し餌や水換えをせずに2~3日放置してください。初期であれば殆ど回復します。

現在はグッピーエイズは以前に比べ発症は減少していると思いますが、「尾ぐされ病」にも効果があります。細菌の一種、カラムナリス菌が感染しにくいことが報告されていますので興味のある方は実施してください。

 

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ご注意:本コーナーでご紹介する内容は、すべての環境下での安全性(人体の影響、水漏れ、火災などの事故、魚や水草など生体への影響)について保証するものではありません。個人の責任のもとで実施されるよう、お願いいたします。

 

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